頚椎症(頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症)の鍼灸治療法

頚椎症(頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症)の鍼灸治療法

−運動制限と首から手にかけての痛みや痺れでお悩みの方に−

頚椎症(頸椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症などの頸椎の病変によって起こる頸部の運動制限、首・肩・腕から手にかけての痛みや痺れ、筋力低下、知覚鈍麻など多様な症状を現す病態)は、交通事故を初めとする様々な外傷や老化現象によって特に40歳代以降に発症し、非常に多くの人々を苦しめている病気です。

 

 とりわけ、頸椎に明らかな異常があり神経根症状を有する重症患者の場合、整形外科でもなかなか有効な治療法がないために、対症療法に甘んじるしかないという状況にあります。「すがなが鍼灸治療院」では、そのような症状に苦しむ患者の皆様に画期的な鍼灸治療法として、「頚椎症のパルス鍼療法」、「上肢の神経パルス鍼療法」、「頚・胸椎側の灸頭鍼療法」をご提供いたします。

1.東洋医学的に見た頚椎症の病態

頚椎症は、経絡弁証(様々な病気の原因を全身を流れる経絡の流れの異常という観点でとらえる方法)から見ると、脊椎上を走行する督脈(身体の後面の中央を下方から上方に向かって流れる経路)とその両側を走行する足の太陽膀胱経(眼の内側に始まり頭から背中を経て足の後側を下る経路)が頸部において詰まって流れなくなった状態と考えます(経気阻滞)。

 

督脈と膀胱経も首の付け根にある「大椎」というツボでつながっているので両者間でも連絡不通が起こり、その結果、頸部より上(頭部・顔面部)では経気が充満して頭痛や頭重・のぼせ感などの症状が起こり、頸部では障害による局所症状として首の痛みやこわばり感・運動制限などの症状が、頸部以下(背部・腰部・下肢)では経気が不足して背部・腰部のこわばりや痛み・足腰のだるさや脱力・軽い尿失禁(くしゃみをすると下着が濡れる程度)・水分の摂取量の割に尿量が少ない、といった症状があらわれます。

2.「頚椎症のパルス鍼療法」と「上肢の神経パルス鍼療法」とは?

「頚椎症のパルス鍼療法」は、督脈と足の太陽膀胱経の経気阻滞と連絡の不通を改善することによって、頚椎症に伴う諸症状を軽減させるもので、より重症の頚椎症患者に有効に作用するという臨床データを持つ治療法であります。

 

「頚椎症のパルス鍼療法」は足関節部にある「崑崙」と「申脈」という二つのツボに鍼を刺し、これを結んでパルス刺激を加えるというもので、通常15分〜20分間パルス通電を行います。特にパルス刺激中に頸部を中心にして熱感(自覚的な感覚と皮膚温の上昇)が認められ、且つそれが拡散するという反応が起こる場合には、ほぼ全症例において症状の軽減が現れるという臨床データが得られている治療法です。そのような症状でお困りの方には是非試して頂きたい治療法として推奨したいと思います。

 

また、「頚椎症パルス鍼療法」だけでは手の痺れなどの上肢の神経根症状は改善しないので、神経根症状を有する症例については、「上肢の神経パルス鍼療法」を併用することによって治療効果を一層高めることができます。「上肢の神経パルス鍼療法」とは、下部頸椎の棘突起直側と曲池、および合谷を結んでパルス刺激を与えるという方法です。この場合にもパルス刺激中に上肢の熱感をより強く引き出せることがより高い治療効果を期待できるポイントとなります。通常は両者をセットにして「頚椎症のパルス鍼療法」として実施させて頂きます。

 

但し、根治治療として頸部の手術を行われた皆様につきましては、頸部で経絡が寸断されているために経絡反応が殆ど起こらず、治療効果が現れにくい場合があることについても予めご了解下さい。

3.臨床データから見た効果率の紹介

私が本治療法によって過去19年間に行ってきた症例(私が教え子と共に治療に関わった36症例を含む)は、総数172例(頸椎椎間板ヘルニア68例、変形性頚椎症81例、頸部脊柱間狭窄症16例、頸椎骨折後遺症7例)で、このうち手術歴を持つ症例は22例でしたが、症状が完全にあるいはほぼ消失したのは138例(92.0%)、残り18例についても優位な症状改善が認められました。

 

但し、手術歴を持つ22例につきましては、症状が軽減したと評価できるのは9例(40.8%)のみで、残りの13例については殆ど改善が認められないという結果でした。これらのデータは「頚椎症パルス鍼療法」と「上肢の神経パルス鍼療法」が、手術を受けていない頚椎症患者の症状改善に有効な手段であることを示すものといえるでしょう。

 

頚椎症による頸部の運動制限と首・肩から手にかけての痛みや痺れでお悩みの方、是非ともご相談下さい。

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